ジャパニーズホラーの巨匠・清水崇監督とGENERATIONSがタッグを組んだホラー映画『ミンナのウタ』が8月11日より公開された。そんな今作に主演を務めたGENERATIONSから白濱亜嵐、佐野玲於、小森 隼に撮影秘話など今作の魅力をたっぷりときいた。

ジャパニーズホラーの巨匠・清水崇監督とのタッグとなる映画『ミンナのウタ』ですが、オファーを受けたときのお気持ちをお聞かせください。

小森隼（以下小森）：最初はどうなるんだろう？ と不安な部分もあったというのが、正直な心境でした。

白濱亜嵐（以下白濱）：僕はもともとホラーが好きだったので、どういうテイストのホラーなんだろうなというのがまず気になって。村シリーズなのか、島シリーズなのか、僕たちを題材に清水さんはどういうテイストのホラーを撮るのかな？ と想像していたら、それらとはまったく違う新しい形のホラーで驚きました。

何よりこのタッグが成立するとは、誰もが予想もつかなかったと思いますが。

白濱：しかも、メンバーみんなが本人役という。最初に聞いたときは、ホラー映画で、本人役？「はい？」って(笑)。

佐野玲於（以下佐野）：本人役は初めての経験なので驚きましたし、僕自身、清水監督と一緒にやれるのは純粋にうれしいという気持ちがありました。GENERATIONS×ホラーというところの斬新さも含めて、まさにこのタイミングだからこそ、成立したのかなと思います。

今作について。どのような物語なのか説明していただけますか？

小森：ある少女から届いた1本のカセットテープを皮切りに、僕、小森隼が失踪してしまい、そこからこのカセットテープに収録された呪いのメロディによる恐怖の連鎖がどんどん広がっていって、GENERATIONSの日常にも恐怖が迫りくるという。その後、消えた小森隼はどうなってしまったのか？ さらにみんなを待ち受ける恐怖の結末とは……!?　そんな、皆さんの想像を絶する物語となっております。

簡潔にまとめていただきありがとうございます。先ほども言われていたように、今回は本人役として皆さん出演されていますが、演じるにあたり難しさなどはありましたか？

小森：僕自身、映画とか演技の経験がそんなにあるわけではなかったので、それが自分役ともなると、一体、どうしたらいいのか、最初は戸惑いがありました。台本を読みながら、もし自分だったら……みたいな感じで、自分が怖いときってどんな表情するんだろうなとか、どんな声出すんだろうなとか、どういう感情なんだろうなとか、まずは自分を客観視することから始めたんです。

本人役を演じることで、改めて自分と向き合うことができたと。

小森：そうですね。でも、台本に書かれているセリフにしろ、自分たちが置かれた環境にしろ、現実では到底ありえないフィクションの世界なので、演じるときもどこか実像とは違う、架空の自分をイメージしながら演じた部分はありました。

白濱さんはいかがですか？

白濱：本人役とはいえ、絵になったときにナチュラルすぎると怖さが伝わらないなと思ったので、僕は初めからお芝居するつもりで臨みました。

本人が本人を演じるっていうのはどんな感覚なんですか？

白濱：あんまり白濱亜嵐を演じるって感じでもなく、ただセリフを自分のフィルターを通して言うという。感覚はいつもお芝居するときと変わらない感じでしたし、実際にでき上がった作品を見ても、違和感なかったですし。演じているとはいえ、本人であるのは間違いないので、普段の部分が垣間見える部分もあると思いますし、ファンの方も違和感なく見ていただけると思います。

普段の皆さんとズレが生じないように、各々のキャラクターや関係性、呼び方など、撮影前に清水監督から細かく聞かれたそうですね。

白濱：そうなんです。そのおかげで物語事態はフィクションでありながらも、リアルな自分たちも感じていただけるんじゃないかと思います。

佐野さんはいかがですか？

佐野：慎重にやっていましたし、清水監督ともたくさんコミュニケーションを取れたので、特に難しさというものは感じなかったですね。

佐野さんから見た清水監督の印象は？

佐野：本当気さくな方で、コミュニケーションも取りやすくて、すごく楽しい現場でした。あれをこうしろとかっていうよりかは、ホラーの撮り方というのも教えていただきながらやっていったという感じなので、すごく刺激になりましたね。

実際、撮影をしているときに恐怖を感じる瞬間はあったんですか？

佐野：そういうのはなかったですね、もう、完全にお芝居の世界に入っていたので。

白濱：どっちかというとホラーの現場はおもしろいなって。

小森：確かに。おもしろかった！

撮影中のエピソードを教えてください。

佐野：ホラー映画なんですけど、ギャップのある現場で。裏ではみんなで和気あいあいとしていて、スタッフさんも本当いい空気感でしたし、すごく楽しみながら撮影できたなという印象があります。

白濱：スケジュールがめちゃくちゃ大変で。めまぐるしく次の日のスケジュールも変わるような状況だったのですが、僕とマキタ（スポーツ）さんと早見（あかり）さんがセットのシーンのときに、スケジューラーさんが役者3人がいる近くで調整していて。「大丈夫です。それが役者の仕事なんで」と僕らに聞こえる大きな声で言っていて、思わず3人で2度見しました(笑)。

間接的にメッセージを送っていたんですかね。

白濱：いや、気付かれているとは思ってなかったと思います。

小森：それぐらいテンパっていたんだろうね。

白濱：そうそう。でも、「大丈夫です」って聞こえた瞬間、震えたけどね(笑)。

小森：自分も（同じ状況だったら）絶対震えてたと思うわ。

お互いに大変な状況だったと。小森さんのエピソードはありますか？

小森：僕がいちばん最後の撮影だったのですが、クランクアップしたあとに、スタッフチーム全員と劇中の歌を一緒に歌いました。

白濱：えっウソでしょ!?

小森：本当に。音源録りまーすって、とりあえずいる人全員集まってくださーいって、録り始めたんですけど、時間的に深夜だったんですよ。だから、みんなめちゃくちゃ眠くて。ウトウトとしながら歌ってる人がいたり、機材チームは寝落ちしてる人もいたりして。そのなかで録った、この想いのこもった歌は貴重ですね。

佐野使われてるんだ。

白濱：初めて知った。

睡魔と疲労と戦いながら歌われただけに、聞き逃さないようにしないとですね。

小森：ぜひ！！

では今作の見どころ、ここは見逃さないでほしいところはありますか？

小森：GENERATIONSとホラーというものがちゃんとグラデーションされてるところ、セパレートされてないっていうのは見どころだと思います。僕らが出演しているということもそうですし、僕たちの楽曲とかも劇中に出てくるんですけど、そことのつながり感、これはこれっていうものじゃなくて、ちゃんとひとつの作品として僕たちがそこにいる、共存しているこの世界観は、ファンの方に楽しんでいただけるポイントなんじゃないかなと思います。

白濱：僕らが出てますし、ビジュアルとか見ると、ちょっとキャッチーなホラー映画かなって思う方もいると思うんです。でも、清水崇監督という世界的に有名なホラーの巨匠の方が作られた作品だけに、しっかり怖さもあるので、僕たちのファンの方はもちろん、ホラー好きな方にも楽しんでもらえると思います。ファンクラブの方は、周りにいるホラー好きな方とぜひ一緒に見に行ってほしいです！

逆にホラーが苦手な人も、GENERATIONSが出ていることで、観て楽しめる作品となっていますか？

白濱：正直、怖いですけど、おもしろいと思います。

佐野：笑いあり、怖さあり、アトラクションのような内容になっているので、ホラー映画を見れないという方も友達と一緒に、ぜひ劇場に足を運んでもらえたらうれしいです。絶対、この夏のいい思い出になると思います！

最後に公開を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

小森：今からできるっていうGENERATIONSの新しいチャレンジを、ぜひ劇場で叫びながら楽しんでもらえればなと思います。

思いきり叫んで大丈夫ですか!?

小森：ぜひ！そこはホラー映画なので、絶叫してください。

ライヴとはまた違った声出しができると。では、白濱さん。

白濱：カセットテープが出てきたり、ビックリするような“さな”のバックボーンとかもあったりするので、特に平成生まれだったり、昭和後半生まれの人とかは懐かしさであったり、何か共鳴するものを感じ取れるような作品になっていると思います。また若い子たちにとっても、GENERATIONSのみんながとにかく消えていくって、すごく斬新なストーリーだと思うんですよ。楽しんでもらえること間違いなしなので、ぜひ劇場で見てほしいです！

佐野：この人はどうしてこうなったんだろう？ っていう謎解きみたいな、サスペンス的な要素もあってストーリーとしても楽しめますし、しっかり見応えある斬新な作品になっています。この夏ぴったりのホラー映画に仕上がったので、ぜひ皆さんご覧ください！


MOVE Information
『ミンナのウタ』
8月11日(金) 公開

監督_清水崇
脚本_清水崇、角田ルミ
出演_GENERATIONS 白濱亜嵐、片寄涼太、小森隼、佐野玲於、関口メンディー、中務裕太、数原龍友／早見あかり、穂紫朋子、天野はな、山川真里果／マキタスポーツ
配給_松竹

©2023「ミンナのウタ」製作委員会


Photographer_大塚健二
Styling_Jumbo（SPEEDWHEEL）
Hair&make_米持冬花(JYUNESU)